大好き!



 どうしてかな?私はナルト君が好きだったのに、今はネジ兄さんが気になって仕方ないの・・・。


 「ヒナタ様、どうした?」

 ネジ兄さんがいつものように声をかけてくれる。

 仲直りしてからは本当に優しくて男らしくて。ネジ兄さんはとても素敵な人だったんだと気付いた。

 だから、又顔が熱くなって俯いてしまうの・・。

 こんな顔見られたら変に思われちゃうから、俯いて言葉を返すのが精一杯。

 これがもし憧れのナルト君だったら呆れられるところなんだけど、ネジ兄さんは違った。

 恐る恐る顔を上げると、とても優しい表情で私を見つめていてくれる。

 「ネジ兄さん・・?」

 「ヒナタ様、甘いものでも食べに行かないか?」

 「え?で、でも、ネジ兄さんは甘いもの苦手なのにいいの?」

 「ああ。それより今日は俺が奢るよ。確かヒナタ様は甘栗甘の栗ぜんざいが好きだったな?」

 また、あの優しい表情でネジ兄さんが私を見つめてくれる。

 私はなんだかとても胸が温かくなって嬉しくて思わず笑みがこぼれてしまった。

 「大好きです」

 ネジ兄さんが・・・。でもこれは内緒。とても伝える勇気がないから・・。

 「俺も大好きだ。」

 「え?甘いのに?」

 フッとネジ兄さんは笑った。

 「ヒナタ様が」

 「え?」

 「早く行こう」

 そう言うとネジ兄さんは私の手を引いて走り出した。

 私は繋がれた手の熱さに胸が高鳴って顔が熱くて焦るばかりで。

 でも嬉しくてずっとネジ兄さんと手をつないでいたいと願ってしまった・・。



      (大好きだよ。ネジ兄さん)
 


                           
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