あれから
あれから・・・ あれから8年の歳月が過ぎ、私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。
まず、ナルト君が火影になりました。
抜け忍のサスケ君を取り戻し、長年片思いを続けてきたサクラちゃんを妻に迎えて、
今ナルト君は公私共々満たされています。木の葉の里も平和になりました。
シカマル君は砂のテマリさんと、いのちゃんはチョウジ君と、テンテンさんはリーさんと、
それぞれ時期が重なるように結婚しました。キバ君とシノ君も同族の女性と結婚しました。
木の葉では20歳になると、結婚が奨励されるからです。
そして私も今日結婚しました。相手は同族のネジ兄さんです。
宗家を継ぐ器量が私にはない為、婿養子となった兄さんが時期宗家当主となります。
「アナタを妻にできるなんて夢のようだ」 父上の前では丁寧な口調なのに、二人きりになると兄さんはいつもの口調になります。 「わ・・私も。てっきりハナビが兄さんの花嫁になると思っていました。私などよりあのこの方が優秀だし・・・。」 次代の宗家に期待するなら当然兄さんとハナビが結婚するはずと一族の誰もが思っていたのです。
それはとても切ないものでしたが私は諦めていたのです。
なのに選ばれたのは私の方。内心今も信じられずにいました。
「俺はどうしてもアナタが欲しかった。だから里抜けしてでもアナタと添い遂げたいと言ってやった。
悪いがアナタ以外の女など興味がないとな。ヒアシ様は・・」
「?」
「笑っておられた。」
「!!」
「ヒアシ様は俺の気持ちを最初からを知ってたのだろうな。」
「ネジ兄さん・・・」
「幼い頃からアナタを愛している。何度も諦めようともがいたが、ダメだった。
俺の一生分の恋心はアナタに持ってかれてしまったらしい。・・・迷惑か?」
「そんなこと!わ・・私はアナタを愛しています!」
ネジ兄さんの顔が綻んで優しく笑いかけてくれました。
「幸せにする。ヒナタ様」
「今日からはアナタの妻です。どうかヒナタと・・」
「ヒナタ・・。」
ネジ兄さんに優しく抱かれて私はとても幸せになりました。
さようなら少女の私。さようなら憧れの・・金の少年。
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